突然ですが、
- JILL STUARTはKOSEが持つブランドの一つ
- NARSは資生堂が持つブランドの一つ
...ということをご存知でしたか?
意外に、それぞれのコスメブランドがどこのメーカー所属かは知らない方も多いですよね。コスメマニアの間では、こういったブランドを「覆面ブランド」と呼ぶことが多いそう。
そこで今回は某化粧品メーカー現役社員・美容撫子さんご協力のもと、ブランドの関係性が一目でわかるコスメ覆面ブランドMAPを作成しました!
意外と知らなかったブランドの関係性が見えてくると、次にデパートのコスメフロアや薬局を歩くのがもっと楽しくなるかもしれませんよ。
Twitterでは化粧品会社の裏話や美容の知識を発信しており、
フォロワーは1.4万人以上(※2019年12月現在)。
今回は社名を伏せて特別にご参加いただきました!
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※本記事の内容は2019年12月時点のものであり、今後変更される場合もございますのでご了承ください。
1.覆面ブランドMAP
覆面ブランドとは化粧品メーカーが、
- 新しいイメージのブランドを確立したい
- 自社でカバーできない分野に進出したい
...といった経営戦略を背景に、社名を押し出さず独自に展開しているブランドを指します。
正式には「アウトオブブランド」と言い、ぱっと見でどのメーカーのものか判断しにくい点から一部で「覆面ブランド」と呼ばれています。
「覆面」は隠したいからではない
「覆面」と聞くとびっくりしてしまいますよね。
メーカーとしてはブランドとの関係性を隠す意図はなく、あくまで消費者の間で呼ばれている通称のひとつです。業界では「アウトオブブランド」と呼んでいます。
今回はそんな覆面ブランドを徹底調査!
現役の化粧品メーカー社員・美容撫子さん監修のもと覆面ブランドの完全版MAPを作成しました。
コスメ覆面ブランドMAP
今回は日本で多くのブランドを展開する資生堂、KOSE、花王、日本ロレアルの4メーカーをピックアップ。
- 円の内側はプチプラ、外側はデパコス
- 各ブランドの注力エリアをスキンケアとメイクで分ける
…といった方法でマップを作成しました。
では、各メーカーの特徴とブランドを詳しく見てみましょう!
2.「資生堂」日本で一番大きい化粧品メーカー
資生堂は140年以上前から続く日本最大の老舗化粧品メーカー。
- ELIXIR(エリクシール)
- IPSA(イプサ)
…といった、中価格帯~高価格帯のブランドをメインに取り扱っています。
Clé de Peau Beauté(クレドポーボーテ)やNARS(ナーズ)など、海外トレンドを取り入れたブランドを多く有しているのも意外な一面ですよね。
LAURA MELCIER(ローラメルシエ)などの外資系ブランドを積極的に取り入れた、グローバルなブランド展開も特徴のひとつです。
化粧品メーカー現役社員の解説
国内外問わず人気のメーカー
売り上げを伸ばし続ける資生堂は国内外問わず人気のメーカーですよね。自社工場を続々と建設し、商品開発に攻めの姿勢を保っています。
資生堂ブランドだけで一生使い続けられるトータルビューティーを実現できるのが強みです。
3.「KOSE」創業当時からの革新的な商品開発
- 米肌
…お米をもとにした「ライスパワー」を配合 - 黒糖精
…サトウキビを原料とした「黒糖発酵エキス」を配合
…といったナチュラル・健康志向のブランドを多く取り扱うKOSE。
その一方で、ADDICTION(アディクション)やJILL STUART(ジルスチュアート)といったコスメブランドの世界観を確立させる手腕も併せ持っています。
創業当時から革新的な商品開発が特徴。実は、日本で初めて美容液とパウダーファンデーションを製造・販売したのもKOSEなのです。
KOSEの子会社である(株)アルビオンを中心とした、PAUL&JOE(ポールアンドジョー)などのラグジュアリーブランドの展開にも積極的です。
化粧品メーカー現役社員の解説
ナチュラル・健康志向が強み
「ナチュラル・健康」といったコンセプトを大切にしており、無添加化粧品が他社より多いのが特徴です。ブランドを多くは持たない方針が垣間見えますね。
近年、雪肌精を中心に若年層向けにブランドイメージを刷新したことで幅広い層にKOSEブランドが定着しつつあります。
4.「花王」技術力の高さはピカイチ
スキンケアブランドをメインに取り扱う花王は、母体に加え2つの子会社で成り立っているメーカー。
化学メーカーとしての高い技術力を活かしたものづくりが大きな特徴です。
メイクアップ部門においては、子会社のカネボウ化粧品を筆頭に
- KATE
- LUNASOL(ルナソル)
- EVITA(エビータ)
…など、幅広い年齢層をターゲットにしたブランド展開を行っています。
たびたび革命的なアイテムを生み出すSUQQU(スック)やRMK(アールエムケー)も、花王の子会社であるエキップに所属していますよ。
化粧品メーカー現役社員の解説
良いものを低価格で提供
アンチエイジング技術・研究実績業界一!さらに成分を自社で製造できる点などが花王の強みと言えます。スキンケア製品の開発力が高く、良いものを低価格で使いたい人におすすめですよ。
2006年にカネボウを買収しブランド力も強固なものに。花王が独自に持つ技術力との融合により、今後も化粧品ブランドとしての価値が一層高まっていくと思われます。
5.「日本ロレアル」化粧品業界世界一
フランス発祥のロレアルは世界140か国で展開している世界最大手の化粧品メーカー。
- shu uemura(シュウウエムラ)
- Yves Saint-Laurent(イヴ・サンローラン)
といった有名なラグジュアリーブランドも展開しながら、
- MAYBELLINE(メイベリン)
- LOREAL(ロレアル)
などの手ごろなブランドも充実させています。
各国の美容文化などを徹底研究&美の多様性を重視した商品開発が特徴で、世界中で愛されるヒット商品を次々に生み出しています。
化粧品メーカー現役社員の解説
化粧品開発のパイオニア
化粧品開発のパイオニア的存在で、流行や肌悩み・年齢に応じたケアなどのデータ分析がピカイチ。
ベースはヨーロッパですが、国それぞれの肌質に合うよう商品開発がされています。大量生産を行うことで「高品質なのに低価格」を実現しているメーカーです。
6.まとめ
ここまで意外と知らない「覆面ブランド」についてご紹介してきました。
最後に、登場したメーカーとその特徴をまとめてご紹介します。
メーカー名 | 特徴 |
---|---|
資生堂 |
日本最大の老舗化粧品メーカー 代表的なブランド
・ELIXIR(エリクシール) ・IPSA(イプサ) ・Clé de Peau Beauté(クレドポーボーテ) |
KOSE |
創業当時から革新的な商品開発を続ける 代表的なブランド
・米肌 ・ADDICTION(アディクション) ・JILL STUART(ジルスチュアート) |
花王 |
高い技術力を活かしたものづくり 代表的なブランド
・KATE ・LUNASOL(ルナソル) ・SUQQU |
日本ロレアル |
世界最大手。各国の美容文化などを徹底研究 代表的なブランド
・shu uemura(シュウウエムラ) ・Yves Saint-Laurent(イヴ・サンローラン) ・MAYBELLINE(メイベリン) |
使っているブランドが実は全て同じメーカーのものだった、など意外な発見があったのではないでしょうか?
「違う雰囲気のブランドを使ってみたい!」
「自分に合いそうなブランドを見つけたい」
...など新しくブランドを開拓する際はぜひ参考にしてみてくださいね!
※本文中の内容は、時期によって公開時の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。