スキンケアの工程の中で、ひとまとめにくくられがちな乳液とクリーム。私はどっちを使えばいいの?両方使うべきなの?…と迷いますよね。

そこで、美容皮膚科医・コッツフォード先生に「乳液・クリームの違いと本当の使い方」の取材を実行!

気になる疑問をわかりやすく解説していただきました。

ぜひ参考にして、しっとり潤いとハリが続くケアをしてみてくださいね!

お話を伺ったのは…
コッツフォード 良枝先生(美容皮膚科医)

美容皮膚科医のコッツフォード先生

コッツフォード 良枝(よしえ)

・銀座禅クリニック 院長/公式サイト
・ 山梨大学医学部卒業後、​​​​日本医科大大学付属病院麻酔科学講座入局ののち、大手美容外科勤務を経て銀座禅クリニックの院長に就任。

ライター近影

この記事のライター:

橋本 メイ

hadato編集部の美容ライター/編集者。​​​​​​アトピー・毛穴に悩みながらスキンケアを日々模索中。

1.乳液とクリームは両方使うべき?

──本日は乳液とクリームについてお話を伺います!まず…そもそもこの2点は両方使うべきなんでしょうか?

美容皮膚科医のコッツフォード先生

コッツフォード先生:両方使うかどうかは、自分の肌質に合わせて判断しましょう。

肌質別!乳液・クリームの選び方と使い方

乾燥肌

敏感肌

乳液とクリームの併用がおすすめ。

乳液はしっとりタイプが◎

 

混合肌

乾燥が気になる部分のみ併用

テクスチャはお好みで。

脂性肌

ニキビ肌

乳液のみ使用がおすすめ。

テクスチャはさっぱりが◎

 
基本的には「乾燥が気になるなら両方使い、そうでないならどちらか片方だけでOK」という考え方です。

──ふだんは部分使いの混合肌さんが、乾燥しがちな秋冬のみ顔全体で併用する…といった使い分けもOKですか?

コッツフォード先生:OKです!季節で使い分けるのも良いと思います。

基本的に乳液とクリームはどちらも「フタ」の役割をもつアイテムです。肌質や季節を含め、その時の自分の肌に合ったものを使えると理想的ですね。

乳液とクリームの違いは?

──「乳液とクリームは役割が同じ」ということですが、そもそも乳液とクリームって何が違うんでしょう?

美容皮膚科医のコッツフォード先生

コッツフォード先生:乳液とクリームの違いは「水分と油分の比率」ですね。乳液は水分が多く、クリームは油分が多い配合です。

また、乳液は潤いを与えるのが得意で、クリームは潤いを閉じ込めるのが得意という差もあります。

乳液とクリームの違い

──なるほど…。だから、テカリがちな脂性肌さんは「乳液だけでOK」という選び方だったんですか?

コッツフォード先生:そうです!自分の肌の油分・水分バランスを、基礎化粧品で調整できるように使い分けられるとベストですね。

まとめ:乳液とクリームの使い分け

★必ずしも両方使う必要はない

・自分の肌状況にあわせて選ぼう

・乾燥が気になる場合は併用がおすすめ!


★乳液とクリームの違いは…

・水分と油分の配合バランスが異なる

 
2.いいアイテムの見つけ方と使い方

──市販の乳液・クリームがたくさんある中で、いいアイテムの見つけ方ってありますか?薬局やデパートで実践できる方法だと嬉しいんですが…!

美容皮膚科医のコッツフォード先生

コッツフォード先生:うーん…日本の化粧品って質が良いので、肌に異状がなければどれを使ってもいいと思うんです(笑)

あえていうなら、お悩みに合わせて選ぶのがおすすめですかね!

肌悩み別!良いアイテムの見つけ方

毛穴が気になる人は…

ビタミンC誘導体配合のもの


エイジングケアがしたい人は…

レチノール配合のもの

・しわ改善効果のあるもの


シミや美白ケアをしたい人は…

美白有効成分配合のもの


ニキビで悩む人は…

油分少な目のさっぱりタイプのもの

・抗炎症成分配合のもの

・ノンコメドジェニックテスト済みのもの

コッツフォード先生:あとは、なるべくシンプルな配合のものがおすすめです。どの肌質であっても、優しく使えるに越したことはないので!

美容皮膚科医のコッツフォード先生
コッツフォード
先生​​​​​

敏感肌の人は、パッケージや

ワセリンをチェック


敏感肌さんは「敏感肌向け」「赤ちゃんも使える」等の表記のアイテムを選びましょう。

 

それでもヒリヒリする場合は「白色ワセリン」がおすすめ。肌をやさしく守ってくれますよ。


──あわせて、乳液とクリームの正しい使い方があれば教えていただきたいです。  

乳液とクリームの正しい使い方とは

美容皮膚科医のコッツフォード先生

コッツフォード先生:とにかく「優しくつける」「こすらない」の2点に尽きます。それさえ守れば、塗り方で効果に差が出るようなことはありません。

──お肌に刺激を与えないように塗ることが大切なんですね。

コッツフォード先生:そうですね。ゴシゴシこするように塗ると、その刺激が肝斑(かんぱん※)の発生にもつながってしまいます。

乳液とクリームはもちろん、他のどの工程でも「お肌にやさしく、こすらない」ことを意識してみてほしいですね。

※肝斑=広範囲にできる薄いシミ

まとめ:いいアイテムの見つけ方と使い方

★見つけ方は…

・お悩みに合わせて選ぶ

・特に敏感な人は白色ワセリン


★使い方は…

・こすらずに、優しくつける

 
3.先生に聞きたい!乳液とクリームQ&A

美容皮膚科医のコッツフォード先生

お話しの最後に、編集部内や読者から集まったスキンケアの疑問に答えていただきました!


Q:乳液とクリーム両方使うと、ベタベタしすぎてニキビができないか不安です…。

美容皮膚科医のコッツフォード先生
コッツフォード
先生​​​​​

A:オイリー肌とニキビ肌の場合は、ニキビができる可能性が。


脂性肌・ニキビ肌さんが乳液とクリームを併用すると、油分過剰で新たなニキビができるかもしれないため、乳液のみ使用がおすすめ。

他の肌質は併用してもOKです!

 

ただ、ニキビは色んな原因で発生します。都度、量を調整するなどして対応できるといいですね。


Q:乳液やクリームなど、化粧品はラインで揃えるべきですか?

美容皮膚科医のコッツフォード先生
コッツフォード
先生​​​​​

A:必ずしもラインで揃える必要はありません。


ただし、ライン使いが強く推奨されている場合は、同じブランドで揃えるのがおすすめです。


Q:乳液は手とコットンのどちらでつけるべきでしょうか?

美容皮膚科医のコッツフォード先生
コッツフォード
先生​​​​​

A:摩擦が起きなければどちらでも大丈夫です。

 

手でもコットンでも、お肌に刺激をあたえなければ大丈夫です。たっぷりの量で摩擦刺激が起きない力加減を心がけてくださいね。

 

ただ、コットンよりは手で付けるほうが力加減を調節しやすいので、自信がない方は手でつけるのがおすすめです。

さらに詳しくはこちらで解説!
化粧水はコットンと手、どっちでつけるべき?気になる疑問を徹底解説

4.まとめ

最後に、ここまででご紹介した乳液とクリームのお話をまとめました。

乳液とクリームのまとめ

★必ずしも両方使う必要はない

 乾燥が気になる肌質なら併用がおすすめ!


★アイテムは肌質やお悩みに合わせて選ぶ

 特に敏感な人は白色ワセリンが◎!


★こすらずに、優しくつける

 肌の刺激をなるべく減らす!

乳液とクリームは、その時々の自分の肌に合った使い分けを意識してみましょう!

また、別記事の「スキンケアの正しいやり方|皮膚科の先生に聞いた美肌を叶える基本ケア」ではスキンケア全般について解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね!

この記事の監修者紹介

美容皮膚科医のコッツフォード先生

コッツフォード 良枝(よしえ)

銀座禅クリニック 院長/公式サイト
 
山梨大学医学部卒業後、​​​​日本医科大大学付属病院麻酔科学講座入局ののち、大手美容外科勤務を経てクリントエグゼクリニック勤務。

 

現在は銀座禅クリニックにて院長を務め、レーザー・ケミカルピーリングなどの美容皮膚科学から、漢方、美容内科まで幅広い視点での治療を行っている。


日本抗加齢医学会 認定専門医
日本美容外科学会 会員
国際坑加齢再生医療学会 会員

日本麻酔科学会 会員

日本オーソモレキュラー医学会 会員

国際オーソモレキュラー医学会 会員
臨床水素研究会 会員

日本東洋医学会正会員

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