日々「なんとなく」でスキンケアをしていませんか?
正しいスキンケアができているかどうかで、将来のお肌の状況がグッと変わるんです。
そこでこの記事では、美容皮膚科医・神島先生に聞いた「正しいスキンケア方法とコツ」をご紹介。
ワンランク上の正しいお手入れで、キレイなお肌を育んでいきましょう!
お話を伺ったのは…
神島 輪先生(美容皮膚科医)
水道橋ひふ科クリニック院長
神島 輪 先生
東京女子医科大学を卒業後、同大学病院皮膚科へ入局。シロノクリニック等多数の医療機関で経験を積む。
2019年5月より水道橋ひふ科クリニック院長に就任。
橋本
この記事のライター:
橋本 メイ
hadato編集部の美容ライター/編集者。アトピー・毛穴に悩みながらスキンケアを日々模索中。
Outline
1.スキンケアで肌は変わる
──一番最初に…素朴な疑問なんですが、スキンケアを丁寧に行うのと行わないのとでは、お肌に差は出るんでしょうか?
神島先生:出ますね。ていねいなスキンケアは、この先のお肌を守ることにつながっています。
乾燥・シミ・シワなどの肌悩みや変化って、毎日のケアをどれだけきちんとしてきたかが積み重なった結果なんです。
いま目立った悩みがない人も、毎日のスキンケアをコツコツ行うことがとても大切なんですよ。
──なるほど…!少しずつでもスキンケアを見直して、これからのお肌を守りたいです!
2.スキンケアの基本の順序
──ではまず、スキンケアの基本の流れをおさらいしたいです!
神島先生:クレンジング・洗顔後の基本のスキンケアは、化粧水→美容液→乳液という順番です。
最低限の保湿ケアは化粧水と乳液で完了します。そこに、自分の目的にあわせて美容液・クリームなどのスペシャルケアをプラスしていきましょう。
スキンケアは朝と夜で変える?
──スキンケアは、朝と夜で変えたほうがいいんでしょうか?
神島先生:夜用美容液などのアイテムを使うなら変わりますが、無理に意識して変える必要はありませんよ。
それよりは、毎日のケアを丁寧にきちんと行うことが大切です!
★化粧水→美容液→乳液・クリーム の流れ
★スペシャルケアは悩みに合わせて追加する
3.クレンジング&洗顔で役立つ「洗い方」のコツ
──ではここから、本格的にスキンケアのコツを伺います。まずは、クレンジングや洗顔に使える「洗い方」のコツを教えてください!
神島先生:クレンジングも洗顔も、まずTゾーンなど皮脂が気になる部分から先に洗い、そのあと顔全体を洗っていきましょう。
大切なのは、お肌をこすらずに「指の腹で撫でる」くらいの優しさで洗うこと。
特に洗顔では、たっぷりの泡を立てて、指がお肌に当たらないくらいの力加減にできると理想的です。
──逆に、「これはNG!」といったケアはありますか?
神島先生:クレンジングを使ったマッサージや、ゴシゴシとこするような洗顔は刺激になってしまうので、おすすめできません。
ゴシゴシ洗いのダメージは少しずつ肌に蓄積し、乾燥を招いたり、将来的に「肝斑(かんぱん)」という広範囲なシミになるリスクが上がってしまうんです。
──こ、怖すぎる!
神島先生:ですよね!(笑) また顔を拭くときも、タオルはポンポンと添えるだけ。やさしく水を吸わせるように意識しましょう。
お風呂洗顔派は、水温に要注意
神島先生:あと、お風呂で洗顔をする方はシャワーの温度にも気を付けましょう。熱いお湯は肌に必要な皮脂を落とし、刺激まで与えてしまいます。
──具体的に、どれくらいの温度に設定するのがベストなんでしょうか?
神島先生:理想は38℃以下のぬるま湯です。それ以上熱いと、顔だけでなく全身を乾燥させてしまいます。
──38℃って結構ぬるいですよね?
神島先生:そう、ぬるいんです(笑)お湯の温度を下げても体が冷えないような工夫ができると理想的ですね。
──ちなみに冷水はどうですか?
神島先生:ダメではないですが、ぬるま湯のほうが汚れが落ちやすいんですよ。なので、38℃程度のぬるま湯で洗ってもらうのがベストです!
とにかく乾燥させないように
「乾燥」はシミ・シワ・バリア機能の低下…といった様々な肌トラブルの原因です。
熱湯や刺激・空気の乾燥などに気を付けて、とにかくお肌を乾燥させないように心がけましょう!
★たっぷりの量・泡で、優しく洗う
ゴシゴシ洗いは乾燥やシミの原因に!
★顔を拭くときのタオルは、添えるだけ
タオルに水を吸わせるように水気を取る
★水温は38℃以下のぬるま湯がベスト
熱湯シャワーはなるべく避けて
4.化粧水や美容液の「つけ方」のコツ
──では続いて、化粧水や美容液に共通する「つけ方」のコツも教えてください。
神島先生:大切なのは、①たっぷり使うこと ②こすらずに優しく塗ること…の2点です。
もったいないからと少量ずつ使うと製品本来の力が発揮されないので、目安より少し多いくらいの量をたっぷり使いましょう。
こすらずに塗るのは、「洗い方」と同じで刺激対策ですね。
──優しく塗るときの力加減って、どれくらいですか?
神島先生:塗る際に、皮膚が動かないくらいの力加減です。やさしく肌の上ですべらせるように意識してみてくださいね。
パッティングとコットンは要注意
化粧品を入れ込むために肌を強くたたく「パッティング」と、スキンケア時のコットン使用は要注意。
衝撃や摩擦がお肌の刺激になることがあります。
メーカーが推奨している場合もあるので一概には言えませんが、お肌を傷つけない力加減を意識しましょう。
乾燥させずに、しっかり保湿する
神島先生:また「つけ方」とは少し逸れますが、スキンケアでは保湿がとっても大切です。
お肌の潤いが正常に保たれていれば様々なダメージから肌を守れますし、ハリ不足やくすみの対策にもなります。
スキンケア用品選びで迷ったときは、まず高保湿なものを探してみてくださいね。
★たっぷりの量で、やさしくケア
規定の量より少なく使うとケア不足になることも
★保湿をしっかり行うことが大切
保湿はさまざまな肌トラブルの対策に◎
▼高保湿成分は別記事で詳しく解説!
保湿成分の種類&効果を解説!高保湿でやさしく使える保湿成分とは?
5.スキンケアのやり方Q&A
取材の最後に、編集部や読者から集まったスキンケアの疑問に答えていただきました!
Q1:毛穴にいいスキンケアを教えてください!何をやっても改善されません…。
A:毎日のスキンケアをしっかり行い、毛穴の自浄作用をサポートしましょう。
逆に、自分で角栓を押し出したり、はがすタイプの毛穴パックはNG!
いずれも悩みを悪化させてしまう可能性が高いです。
ビタミンC配合の化粧水・クリームを使うと、黒ずみをある程度目立たなくはできますよ。
ただセルフケアではどうしても限界があるため、美容皮膚科に相談するのも一つの手です。
Q2:クレンジングと洗顔の選び方を教えてください!
A:皮脂を落としすぎないクレンジングと、よく泡立つ洗顔料がおすすめです。
クレンジングは…
皮脂や潤いを落としすぎないミルクタイプや水クレンジングがおすすめです。
洗顔料は…
泡立ちがいいものを選びましょう!また、洗顔フォームよりは石けんタイプのほうが刺激が少なくておすすめです。
Q3:パックを規定よりも長時間放置するケアは効果的ですか?
A:パックに限らず、推奨された使い方以外の用法はおすすめできません。
15分放置するよう作られたパックを1時間放置する…などの使い方は特にNG。その間に水分が蒸発し、逆に乾燥を招きます。
決められた用法・用量を守って適切なケアをしてくださいね。
また、コットンパックも同様です。放置しすぎは良くないので、3分程度で適度に切り上げましょう。
6.スキンケアのやり方まとめ
最後に、ここまででご紹介したスキンケアのコツをまとめました。
★化粧水→美容液→乳液・クリーム の流れ!
★スペシャルケアは悩みに合わせて選ぶ!
洗い方のコツは…
★たっぷりの泡で、優しく
★水温は38℃以下のぬるま湯がベスト
つけ方のコツは…
★たっぷりの量で、優しく
★保湿をしっかり行うことが大切
とにかく大切なのは、こすらずに優しくケアすることと、しっかり保湿すること!
小さなことでも、今日のお手入れからぜひとりいれてみてくださいね。
また別記事「ターンオーバーが肌荒れの原因?美容皮膚科医が教えるきれいなお肌に整えるコツ」では、神島先生にお肌の生まれ変わりについてお話を伺いました。
ぜひチェックしてみてくださいね!
この記事の監修者紹介
◆クリニック公式サイト:https://suido-hihu.com/
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