クレンジングの「乳化」って何だろう?と気になること、ありませんか?
そこでここでは、hadato編集部がクレンジングの乳化について徹底解説!
- 乳化するメリット&デメリット
- 写真で解説!乳化のやり方
- 乳化をした場合/しない場合の比較検証
…といった内容でしっかりご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
小野
Outline
1.クレンジングの「乳化」って?
そもそも「乳化」とは、本来混ざり合わない水と油を混ぜ合わせて、均一な状態にすることをいいます。
そして「クレンジングの乳化」は、メイクとなじませたクレンジングオイルに水を加えて乳化させ、洗い流しやすくすることをいいます。
・メイク汚れが落ちやすくなる
・洗い流しやすくなり、時短になる
・洗い流したときのヌルつきが減る
・肌に触れる時間が減り、刺激も減る
乳化のデメリット
・メイク落としの手間が少し増える
手間は少し増えますが、乳化を行えばメイク落ちや洗い流しやすさがグッと変わりますよ!
小野
乳化が必要なのは、主にオイルタイプのクレンジングです。
オイルを使っている人はぜひ参考にしてみてくださいね!
2.乳化のやり方を写真で解説!
ではここからは、実際の乳化のやり方を見ていきましょう!
このメイクを乳化させてオフします
▲しっかりめのメイクで挑戦。ウォータープルーフも落ちるのでしょうか?
乳化を行うクレンジング方法
①メイクとクレンジングをなじませる
▲まずはこすらず、優しくなじませます。
乳化を行うクレンジング方法
②少量の水を加える
▲水が多すぎるとうまく乳化できなくなるため、様子を見ながら少しずつ加えるのがおすすめ。
乳化を行うクレンジング方法③
色が白っぽくなるまでなじませる
▲白くなったり、クリーム状になれば乳化が完了したサイン!
乳化を行うクレンジング方法④
ぬるま湯で洗い流して終了!
▲ぬるま湯でクレンジングを洗い流せば、乳化を含めたメイク落とし終了です!
小野
③で白くなる・クリーム状になる等の変化が起きれば、乳化できたサイン。
とても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね!
3.乳化した場合/しなかった場合の
メイク落ちを比較検証!
ここからは、3つのオイルクレンジングを使って乳化した場合としなかった場合の差を検証してみました!
小野
今回は、
・乳化せずに5往復なじませてすすぎ
・3往復なじませ乳化→2往復後すすぎ
…の結果で比較しました。
「本当に乳化すべき?」と気になる人もぜひ参考にしてみてくださいね。
①シュウウエムラ
フレッシュクリア サクラクレンジングオイル
乳化したほうがメイクなじみがよく、しっかり落とせました。
②ファンケル
マイルドクレンジングオイル
メイク落ちに大きな差はありませんでしたが、乳化するとオイル特有のヌルつきが減った印象。
③アテニア
スキンクリアクレンズオイル
乳化したほうがメイク落ち・洗いやすさ共に良かったです。すすぎ時のヌルつきもなく、しっとり。
小野
やってみた結果は?
乳化をしなくてもメイクは落とせます。
ただ、乳化したほうがメイクの落ちやすさ・洗い流しやすさが向上!
メイクの落とし残しも減りそうなので、ぜひ実践してみてほしいですね。
4.クレンジングの乳化に関するQ&A
最後に、乳化するときに気になることをまとめて解決します!
今日のクレンジングから乳化をしてみたい!という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Q:上手に乳化するコツは?
小野
A:水を足すときは「少しずつ」!
乳化時に足す水分が多すぎると、水分・油分のバランスが崩れて乳化されにくくなります。
まずは少量の水を加えてなじませて、様子を見ながら水量を調整すると上手に乳化できますよ。
※クレンジングの量や製品によって異なります
Q:クリームタイプを使っていますが、全然乳化できません…。
小野
A:クリームタイプは乳化不要です!
クレンジングクリームはすでに乳化している「乳化物」のため、自分で乳化する必要はありません。
その代わり、なじませるうちにテクスチャが透明なオイルに変化する「オイル化」が行われます。
根気よくゆっくりなじませて、きちんとオイル化できるようにこころがけましょう。
水気があるとオイル化されにくくなるため、
・乾いた顔と手で行う
・湿度の高い場所で使わない
…を徹底すれば、オイル化までの時間を少し減らせるかもしれません。
Q:オイルタイプ以外も乳化すべき?
小野
A:オイルタイプ以外は、基本的に乳化不要です。
乳化とは「水と油を混ぜて均一にすること」。
オイル以外のタイプは最初からオイルと水が混ざっているため、基本的に乳化不要です。
Q:乳化しないとどうなりますか?
小野
A:洗い流しにくく、お肌にメイクが残りやすくなります。
乳化をしなくてもメイクは落とせますが、反発しあう油と水をなじませないまま洗い流すことになります。
その結果、メイクオフに時間がかかったり、お肌にメイクが残る可能性が高くなります。
メイクが多少肌に残っていても、その後の洗顔で流しきれれば問題ありません。
「乳化せずにクレンジングしてしまった!」というときも、焦らず丁寧に洗顔を行いましょう!
5.まとめ
乳化のメリットや方法についてご紹介しましたが、参考になりましたか?
オイルクレンジングを使っていて、洗浄力やすすぎ時のヌルつきが気になる方はぜひ実践してみてくださいね!
こんな記事も読まれています:
▼参考文献
・日本化粧品技術者会
・南野 美紀(2018)「化粧品の種類と使い方—スキンケア化粧品—」日本香粧品学会誌,42巻 2号 p.109-124
・前田 憲寿(2010)「メーク落としの化学(シリーズ:教科書から一歩進んだ身近な製品の化学)」化学と教育,2010 年 58 巻 12 号 p. 590-591
・宇山侊男、岡部美代治、久光一誠 編「化粧品成分ガイド第6版」フレグランスジャーナル社,2015年
・鈴木一成,朝田康夫 監修「コスメティックQ&A事典」中央書院,2011年
・朝田康夫 監修「美容の医学 美容皮膚科学事典」中央書院,2012年
・日本化粧品検定協会「日本化粧品検定1級対策テキスト」主婦の友社,2016年
※外部サイトにおける価格やサービスは当該サイトの利用規約に従うものであり、当社は一切責任を負いません。
※本文中の内容は、時期によって公開時の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。