化粧品には様々な美白成分が使われており「結局どれがいいの?」と戸惑うことも…。

そこでhadato編集部がよく使われる美白成分の種類・特徴をわかりやすく解説します。

各美白成分の働きを知って、今あるシミ&今後のシミ予防に役立てましょう!

hadato編集部の小野りさ
hadato編集部
小野

この記事のライター:

小野 りさ

hadato編集部の美容ライター。

エイジングケアに興味があり日本化粧品検定1級コスメコンシェルジュ資格を取得。好物はお酒と明太子。

 

美白成分の種類

※美白とは日焼けによるシミ・そばかすを防ぐことを、透明感とは保湿効果によるものをいいます。
※本記事内のエイジングケアとは年齢に応じたお手入れのことをいいます。

1.美白有効成分とその効果

まず、美白有効成分とは「メラニンの生成を抑え、日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ効果」が厚生労働省に認められた成分のこと。

次の3つのアプローチで、気になるシミ・そばかすに美白効果を発揮してくれますよ。

美白成分の種類

①メラニンの

生成抑制

➡シミを予防する

…メラニンを作る働きを抑制してシミを作らせない。

②メラニンの

色素還元

➡シミを薄くする

…黒いメラニンの色素を白くしてシミを薄く見せる。

③メラニンの

排出促進

➡シミを追い出す

…肌のターンオーバーを促し、皮膚に溜まったメラニンを排出する。


どの働きをもっているかは美白有効成分ごとに異なります。

では具体的に、よく使用される美白成分の種類について見ていきましょう!

2.よく使われる美白有効成分の種類

美白成分の種類

現在美白成分は20種類ほどありますが、ここでは実際に化粧品によく配合されている7つ美白有効成分をご紹介します。

おもな美白有効成分7つ

美白成分①:ビタミンC誘導体
美白成分②:プラセンタエキス
美白成分③:アルブチン
美白成分④:トラネキサム酸
美白成分⑤:4MSK
美白成分⑥:カモミラET
美白成分⑦:ハイドロキノン


美白成分①:
ビタミンC誘導体

美白効果

シミの予防

シミを薄くする

シミを追い出す


壊れやすいビタミンCを改良し安定性・浸透力をアップさせた美白成分。

シミの発生抑制&色素還元&排出と3つの美白効果を発揮します。保湿・エイジングケア・皮脂抑制といった美容効果も◎。

 


美白成分②:
プラセンタエキス

美白効果

シミの予防

シミを追い出す


豚・馬などの胎盤(=プラセンタ)や鮭の卵巣膜から抽出する美白成分。

メラニン生成を抑えるシミ予防の働きと、皮膚の代謝を促しシミを排出する働きがあります。

ビタミンやアミノ酸を豊富に含み、エイジング・乾燥・肌荒れケアまで幅広く活躍してくれますよ。

 


美白成分③:
アルブチン

美白効果

シミの予防


コケモモラフランスなどの植物が原料。メラニン生成を抑え新たなシミを予防します。

皮膚科の美白剤「ハイドロキノン」を改良しているため、別名ハイドロキノン誘導体とも。ハイドロキノンより美白効果は落ちるものの低刺激性です。

 


美白成分④:
トラネキサム酸

美白効果

シミの予防


肌荒れ改善効果もある美白有効成分。メラニンを作れ!という命令を阻止して新たなシミを予防します。

広範囲のシミ・肝斑(かんぱん)の改善に有効なため、皮膚科で内服薬として処方されることも。


美白成分⑤:
4MSK

美白効果

シミの予防

シミを追い出す


化粧品メーカー資生堂が開発した美白成分。メラニン生成を促すチロシナーゼの活性を抑えてシミの発生を防ぎます

また皮膚内に溜まったメラニンを排出し、今あるシミを追い出す効果も期待できますよ。


美白成分⑥:
カモミラET

美白効果

シミの予防


化粧品メーカー花王が開発した、カモミールの花が原料の美白成分。メラニンを作る細胞「メラノサイト」の働きを抑制して新たなシミを予防します

またカモミールには抗炎症作用や収れん作用があり、ニキビ・肌荒れ対策にもよく使われていますよ。


美白成分⑦:
ハイドロキノン

美白効果

シミの予防

シミを薄くする


シミ治療にも使われる美白剤で化粧品にも配合できるようになりました。

正式には美白有効成分と認められていませんが、メラニンの色を薄くする働きとメラニン生成を抑制する働きがあります。

ただし刺激・肌荒れといった副作用の可能性があり、初回はパッチテストがおすすめです。

 


自分にぴったりな美白成分は見つかりましたか?

よく使われる美白有効成分の働きを簡単にまとめると、次のようになります。

美白有効成分まとめ表
※成分名から各解説にジャンプします

美白成分

シミ

予防

シミ

薄く

シミ

排出

ビタミンC誘導体
プラセンタエキス
アルブチン
トラネキサム酸
4MSK
カモミラET
ハイドロキノン
美白成分の種類
hadato編集部
小野

美白成分は複数試して!


実はどの美白成分が1番効くか?は人それぞれ異なります。

 

いまいちかな…と感じたら、別の美白成分を試してみるとよいですね!

その他の美白有効成分についても気になる場合は、こちらの「美容成分図鑑」をチェックしてみてくださいね。

3.美白有効成分の効果を上げるコツ3つ

最後に、美白有効成分の効果をさらに引き出す3つのコツをご紹介します!

美白成分の種類

コツ①:美白成分は複数とりいれる

選んだ美白成分と相性が良いかは2~3ヵ月使い続けなければわかりません

そこで早めに透明感を手に入れるには、

  • 化粧水=ビタミンC誘導体配合のもの
  • 乳液アルブチン配合のもの
  • 美容液ハイドロキノン配合のもの

…というように複数の美白成分をスキンケアにとり入れるのがおすすめですよ。


コツ②:スキンケアを優しく行う

ゴシゴシ洗顔や、化粧水のパッティングはシミの元・メラニンが発生しやすくなるのでNG。

  • 擦らないようにメイクオフ
  • たっぷり泡立てて洗顔
  • 化粧水や乳液はハンドプレスで

…といったお肌に優しく触れるスキンケアを心掛けましょう!


コツ③:紫外線対策を欠かさない

せっかく美白化粧品を使っていても、紫外線を浴びてシミを増やしてしまっては元も子もありません。

夏でも冬でも1年中紫外線は降り注いでいるため365日UVケアを行うようにしたいですね。

美白成分の種類

詳しい紫外線ケアは、こちらの別記事が参考になりますよ。

4.まとめ

美白成分の種類

自分にぴったりな美白成分は見つかりましたか?

最後にもう一度、美白成分の種類と効果をまとめてみてみましょう。

美白有効成分まとめ表
※成分名から各解説にジャンプします

美白成分

シミ

予防

シミ

薄く

シミ

排出

ビタミンC誘導体
プラセンタエキス
アルブチン
トラネキサム酸
4MSK
カモミラET
ハイドロキノン


もしお肌のくすみ・肌荒れを強く感じる場合は、美白ではなくターンオーバーを整えるケアが適していることも。


美白成分を上手にスキンケアに取り入れて、透明感のある美しい肌に整えましょう!


▼参考文献一覧

日本化粧品技術者会

・市橋 正光, 小林 明美, 奥田 峰広, 芋川 玄爾(1999)「カミツレエキスの紫外線誘導色素沈着に対する抑制効果」皮膚41巻 4号 p. 475-480
・須貝 哲郎(1992)「アルブチンの肝斑に対する臨床効果」皮膚,34巻 4号 p. 522-529
・西村 隆久, 米谷 俊, 岡田 茂孝, 上野 直人, 山本 隆司(1995)「ハイドロキノン-α-グルコサイドによるメラニン生成抑制効果」YAKUGAKU ZASSHI115巻 8号 p. 626-632
・田中 浩(2019)「美白製品とその作用」日本香粧品学会誌43巻 1号 p. 39-43
・03/05/09薬事・食品衛生審議会化粧品・医薬部外品部会「 薬事・食品衛生審議会 化粧品・医薬部外品部会 議事録
​​​​・鈴木一成 監修「化粧品成分用語事典2012」中央書院,2012年
・宇山侊男、岡部美代治、久光一誠 編「化粧品成分ガイド第6版」フレグランスジャーナル社,2015年

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